2012年8月16日木曜日

CS:GOは流行るのだろうか

※書いているうちに興が乗ってポエム染みた文章になってしまいましたが、面白いのでそのまま載せます。





Counter Strike: Global Offensiveが2012/08/22からスタートする。
CS1.6,CS:Sからのプロゲーマーも多数参戦し、FPSの国際大会では最も盛り上がりを見せるだろう。特に欧米では。


日本では年内の間はまず流行らないと考える。
理由としては

・認知度が低い
・人口が少ない
・和鯖が少ない
・カジュアル層が入り込む余地が無い
・ストイックなプレイヤーも少ない
・家庭用ゲーム機の存在


相互に関連していることだけれど、原因は少しずつ違う。

【CS:GOは認知に努めるべき】
自分の所属しているクランはFPSを毎日のようにやっているメンバーが数多くいる。
そんな人達にすら話題にされていない。
自分から積極的に情報を得ようとしている人の一部にしか存在が伝わっていない。
ましてや一般人になんてなおさら知られていないだろう。


【和鯖が少ない】
競技性の高いFPSで回線の遅延は致命的である。
特にCS系は撃ち合いこそがメインコンテンツである。
国内でもラグを感じることがあるのに、北米や欧州に繋いで300msの遅延の中で撃ち合っても糞ゲーになるだけである。
快適なプレイ環境のためには国内で十分なプレイヤーとサーバーが確保されている必要がある。


【カジュアル層が入り込む余地を作るべき】
FPSってなんですか?という状態の人は全くサポートされていない。
Bot撃ちがあれば充分、というほどゆとり層は甘くない。

多くの人は娯楽に対して恐ろしく怠惰だ。
「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」というのはソシャゲの方がまだ実行している。
段階的に楽しみながら習熟していける環境が望ましい。

また、ゲーム自体が単純に近寄りがたい雰囲気を醸している。
CS系は能動的に活動して流行に左右されにくいエリート層(?)が内輪で楽しんでいる印象だ。
1.6に関しては完全にニッチを確立していて最早誰も近づけない。

楽しいものは楽しいということをちゃんと広めないと、つまらないゲームが蔓延ってしまう。
「何が楽しいかどうかは人それぞれだから、”楽しいゲーム”を押し付けるのはナンセンス」というのも一理あるが、その議論を怠ると限られたゲーマーのリソースが分断され、それぞれの小さな箱の中で「今やっているゲームが一番楽しい!」という幻想を抱きながら誰にも知られず過疎って死滅していく。もしかしたらそう思う暇も無く消費されていっているのかもしれない。

話がずれてきた。

クランを作りにくいのと、入りにくいのも問題。
まぁ、それくらい自力でなんとかしろよ、というのも分からなくもないが、そういう能力がある人しか素質が無いのなら裾野が狭すぎるだろう。


【ストイックなプレイヤーのすすめ】
ゲーマーにも何通りかいて、
*本、映画の延長にゲームがある人。受動的なメディアとして。ROM。
*コミュニケーションの舞台としてゲームを利用する人。ソーシャル。
*課題をクリアするのが好きな人。スコアラー。
*対人、スポーツの舞台としてゲームを利用する人。敗北を知りたい。
…の4種類を確認している。

新作のゲームはどの種類のゲーマーも共存できる。
でも、ほとんどのゲームは時間が経つにつれて各々の目的が達成できなくなり人が離れる。

世にこれだけ娯楽があふれているのに、ずっと同じゲームを続ける理由はなんだろうか。
そのゲームを極めたら何か別の世界が見える気がするから?
強い相手に勝つことによる達成感が好きだから?

人生は退屈に満ちていて、退屈を克服するには訓練が必要だ。
教養を身につければ、物事の違いを理解でき、楽しめるようなる。
試合毎の全く異なる文脈に気付き、読み取れるようになる。
そこからが本番で対人戦の果実と言える部分だ。
いくらやっても飽きなくなる。

しかし、収穫の経験の無い人間は「所詮暇つぶしのゲームにそこまでのめり込む必要があるのか」と考える。
知らない人から見たら同じことの繰り返しにしか見えないからだ。
まぁ、こればかりはゲームが手段の人と目的の人がいるので永遠に相容れないだろう。

傍から見るとゲーム廃人はドーパミン駄々漏れの、中毒者に見えるかもしれない。
だが、ゲーム廃人は非常に省エネで平和的で未来的だ。
社会的な生活を維持できる範囲でなる分には悪い選択肢ではない。

ただ、なろうとしてなったのではなく、気が付いたらなっていただけなので、他人にこの状態を勧めるのは何か違うかもしれない、と書き終わって思った。


【FPSは飽きられない】
新しいものしか愛せない人。
一度触れてみて馴染めなかった人。
やりすぎて飽きた人。
色々、飽きる理由もある。
先にあげた4種類のゲーマーのうち上から3種は飽きていても仕方が無い。

ただ、対戦好きが対人戦に飽きるというのは無いと思う。
人が人に興味を持たなくなることは無い。
対人というのは人がメインコンテンツだ。
ゲームというのは人を表現する舞台だ。

対人好きにゲームが飽きられるというのは、そのゲームが人を表現する舞台にふさわしくないから飽きられるだ。
「こんなのただの早押し対決じゃないか。単純すぎる。」
「覚えることが多すぎて、何も出来ずに負ける。ただの知識ゲーじゃないか。」
「金と時間を注ぎ込んで装備を整えた人が強いゲームか。アホらしい。」
「弾が全く真っ直ぐ飛ばない。当たるのを祈るだけの運ゲーだろ。」

勝ったときはあまり気にならないが、負けたときは誰でも敗因を考える。
そのときに原因を人間自身に見出せないゲームは舞台として改善の余地がある。
同時に、その原因を改善する気になれないゲームはその人に向いてないだろう。

個人的には人間型のFPSでストレイフやバニホがあるものはあまり好きではない。
撃ち合いや連携を楽しみたいのであって、特殊な移動技術を練習して上達する気になれないからだ。
だが、レースゲームは好きだ。食べ合わせが悪いのである。

話がまたずれたが、FPSが飽きられているというよりは舞台がまだ整ってないことに原因があるんじゃないの、ということを言いたかった。
普遍的なスポーツになれる可能性はあると思う。


【ニッチだから成り立ってるコミュニティ】
世界中の老若男女が盛り上がれる舞台としてFPSがあったら素晴らしいとは思うのだが、普及の段階で残念な人が大量に輸入されて、コミュニティとか民度とかが崩壊し始めたら嫌だなぁと。

そこそこハイスペックなゲーミングPCと高速回線を利用できてVCで連携とりながら一緒に遊べる人間、というのは世の中で大分恵まれた層だ。リアルは知らない。
AVAにも頭のおかしい人は存在するが、名前とか特徴覚えておいて選択して避けたりしていれば、特に困ること無く遊べる。野良でも。野良で民度が高いというのは非常に重要だ。
スポーツマンシップは競技に不可欠だ。萎え落ちする奴とか、暴言吐く奴とか、野良鯖で有利join仕様にする部屋Hostとか、チート・Bot・マクロを使う奴とか、そういうことする人がいると試合以前の問題で萎える。ゲームにならない。

現実世界の部活動で他チームと練習試合を組むのは大変だ。日程と場所と人数を確保し、当日早くから集まって準備運動して、試合をする。当然審判は持ち回りだ。
練習試合でも勝ちにこだわるのは構わない。むしろ真剣にやるべきだ。でも、相手がラフプレーを連続したり、ろくに挨拶もできなかったり、ベンチから汚い罵り声が聞こえたらどうだろうか?またそのチームと試合したいと思うだろうか?せっかく集まってくれたメンバーにまた練習試合をしようと言えるだろうか?
何よりそのスポーツは11人vs11人でやるもので、練習と言えどもその日のために多大な労力を割いているのである。そこまでして、不快な思いだけで終わって、またグラウンドに立てるだろうか。なんのために?

オンラインゲームはリアルスポーツに比べてマッチングが非常に容易だ。
そこが最大の強みだと思う。
でも、まだコミュニティは発展途上で、不安定な信頼関係の下でかろうじて成り立っているだけだ。
変な奴が増えてきて、一定の割合に達すると一気に崩壊する。

マッチングとマナーの無い人に対する処置は欠かせないテーマだ。


【CS:GOに期待したかったこと】
みんなが集まる場所になって、一緒に遊べたら楽しいと思う。
別にプロのプレイヤーがどうこうっていうのはどうでも良くて、スポーツの権威付けのバリエーションの1つでしかないと思ってて、物理的な制約なしに遊べる遊びのひとつとして囲碁や将棋と並ぶような競技になったら良いと思ってたけど、それには町の集会所みたいな野良鯖が大事なんだけど、実現するには30年くらいかかるかもしれない。

30年も経ったらマウスとかキーボードとかモニタで遊ぶのが古臭くなっちゃうかもね。


【後記】
不満があるなら自分が鯖管になれってことなのでしょうか。
なんか途中からCS:GOじゃなくてAVAとかの別の話になってて、韓国産FPSのせいで開発と運営がセットみたいな考えに縛られてた気がします。
でも、どっちが良いんでしょうか。一長一短あると思います。

……というわけで、2012/08/22からCS:GOが一般向けに始まります。
開始前ならsteamで10%offの$13.49 USDだそうで。

古参の人にボコられて、泣きながらAVAに戻ってくる未来が見えような。

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